ガイド
選び方
何のために履くか、何を基準に決めるか
- 運営者の選び方私のランニングシューズの選び方 — 数値で絞り、感覚で決め、数値で裏付けるシューズを最後に決めるのは、数値ではなく感覚です。でも、感覚には根拠を持たせられます。
- ランニングシューズのサイズの選び方|何センチ大きめ?メーカー別の案内何センチ大きめかはメーカーで違います。アシックス・ミズノ・On は、日本語の公式で、測った足の長さ(実寸)+1cm 前後を目安にしています(研究で決まった最適値ではありません)。余裕の数値の案内がある社はそれに従い、表で選ばせる社は測った足長をその表に当てます。どちらも見つからない社は、いま合っている靴のモデル名・表示サイズ・履いた感じを手がかりにして、返品・交換の条件を先に確かめます。
模式図用途で選ぶ — レース・スピード練習・万能・ジョグ・初めての1足シューズは数値から入るより、その1足を何のために履くかを先に決めた方が絞り込めます。用途が決まると、見るべき数値と、その数値をどちらに振るかが決まります。
- アシックスのランニングシューズ地図 — 何に使うかと目標タイムで選ぶアシックスの靴は、まず何に使うかで組が分かれます。フルの目標タイムで変わるのはレースで履く1足だけで、練習の靴は目標で変わりません。
模式図オーバープロネーションなら安定性シューズ? 研究で分かっていること・いないこと安定性シューズは、選んでよい候補の1つです。必ず要るものだとは研究で示されていません。
数値と素材の読み方
個別ページの数値・素材名・実測値と、替え時の見方
模式図ランニングシューズの寿命と替え時|「まだ履ける」を自分で判断する見方ランニングシューズの寿命は「何km」という単一の数字では決まりません。シューズ側の素材・設計に加えて、路面・体格・走り方などでも変わる、とメーカー自身が書いているからです。だからこそ、距離だけで決めず、靴の3か所の変化と買ってからの年月も合わせて見ると、自分で判断しやすくなります。- ジョグのペースは1km何分?走力で変わる理由と、自分での確かめ方ジョグのペースは、走りながら楽に会話できるかで自分で確かめられます。研究で強さを測る方法とは別の、簡単な目安です。数字が欲しいときは、レースのタイムから出す目安を出発点にします。
模式図ランニングシューズの数値の読み方 — ドロップ・ソール厚・重量を正しく比較するスペックの数値は「単独の大小」ではなく、「数値どうしのセット」と「いま履いているシューズとの差」で読むのが実用的です。
ミッドソールの読み方 — フォーム素材・プレート・ロッカーを名前で見分けるミッドソールは、厚さ(数値)が同じでも、フォームの系統が違えば素材の反発や軽さが変わります。ただしフォーム・プレート・ロッカーの中身は数値で比較できないからこそ、名前の読み方を知っておく価値があります。模式図反発・衝撃吸収・柔らかさは何が違う? ラボ実測値の見方反発・衝撃吸収・柔らかさは、別々の試験から出た別々の数字で、同じ向きに動くとはかぎりません。まず自分が知りたいことを決めて、それに対応する1つだけを見ます。
怪我と体への影響
厚底で怪我は増える? ふくらはぎは弱る? 研究で分かっていること
- マラソン練習に薄底シューズは必要か?マラソン練習に薄底シューズが必要だという根拠は、いまのところ見つかっていません。脚づくりのために選ぶ人もいますが、根拠になっている研究で使われたのは、Vibram FiveFingers(指が5本に分かれた靴)などのミニマリストシューズです。いま買おうとしている靴とは分けて考える必要があります。速さについて研究で示されているのは主に軽さの効果で、薄さそのものが効いたと示した研究は、探した範囲では見つかっていません。いま軽い靴の上位にも、主流の厚さの靴が多く並びます。
- カーボンプレートのシューズ、自分に合う? 慣らして試す順番カーボンプレートのシューズで怪我が増えるという証拠も、減るという証拠も、いまのところ見つかっていません。分かっているのは、脚の使われ方が変わることです。だから問題は靴の良し悪しではなく、その変化に体を慣らす順番のほうにあります。
- 厚底でふくらはぎは弱る? 分かっていることと、練習の組み方厚底シューズでふくらはぎが弱るかを追いかけた研究は、探した範囲では見つかりませんでした。分かっているのは、蹴り出しの局面でふくらはぎの筋活動が減ることです。だから考えるのは「厚底をやめるかどうか」ではなく、減ったぶんをどこで補うかのほうです。
模式図厚底ランニングシューズで怪我は増えるのか?—論文からわかること厚底ランニングシューズで怪我が増えるとも減るとも、断定できる研究はまだありません。分かっているのは、負担の量ではなく、負担のかかる場所が変わることです。骨傷害の症例報告で見えている危険は、靴そのものより「慣れていない靴で急に長い距離・速いペースを走ること」でした。新しい厚底をいきなり本番で下ろさない——これが、研究から言えるいちばん具体的な答えです。